嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
「あ、恭也だぁ!じゃ、先行くね!」


当たり前のことのように私の隣から居なくなる乃愛。


乃愛は恭也くんのところへ駆けていき、どーんとその体に体当たりをした。


ビックリしたように振り向いた恭也くん。


そしてそれが乃愛だと分かると嬉しそうに笑った。


その笑顔を見た瞬間、胸がキューと締め付けられた。


朝からこんなラブラブっぷりを見せられるとは…。


胸が苦しすぎておかしくなりそうだった。


見てられない…。


違うところから行こうかな…?


あの階段よりひとつ奥の階段とか?


…教室行くのには遠回りになるけど…。


あのラブラブぷりを見ているよりはましだし…。


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