嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
嫌味のない笑顔に私もつられて頬をあげる。


……ぎこちなくなってないよね…?


「…あ。…何でここに呼んだの…?」


…危ない。


本題を忘れるところだった。


すると春山くんの顔からは笑顔は消えた。


…楽しい話じゃないんだ…。


「昨日の話なんだけどさ、本当に芹沢と付き合ってるの?」


まだ信じていないという感じの顔。


またその話…。


あのときに痛んだ胸がまたズキズキし始める。


鋭利な刃物をグサグサ刺されている感覚に陥る。


「うん。嘘じゃないよ」


「ってことは芹沢は二股かけてるってこと?」


間髪入れず返される。


…はたから見るとそうなっちゃうよね…。


私はそんなつもりないけど…。


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