嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
「…まぁ、そうなるよね…」


「いつから?」


また質問が飛んでくる。


切り返し、早いよ。


「…乃愛と同じ日から」


春山くんはぽかーんと固まってしまった。


そりゃそうだよ。


だって付き合い始めてすぐ二股だもん。


「…芹沢ってそんな男だったんだ…」


「あ、でも、私も悪いし!!」


春山くんは『え?』という顔をする。


「私が乃愛と同じ日に告白したの。…それも乃愛の少しあとに。…だから…」


そのまま言葉に詰まる。


「だから芹沢は二股してるってこと?…していいことと悪いことがあるよな」


春山くんが私の言葉を繋げるように言った。


…怒ってる。


絶対、怒ってる。


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