嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
すると恭也くんはニコッと笑った。


「くるみちゃん置いては、死ねないなー。大切な人置いてはいけないよ」


ノリで返したつもりで。


恭也くんも笑いながら言ってるし、会話の流れからしてノリだと思うけど…。


カァっと自分の顔が熱くなるのが分かる。


不意打ちはダメだよ…!


「…あれ?くるみちゃん、顔赤いよ?」


ニヤニヤしながら聞いてくる恭也くん。


…分かってるくせに…!!


確信犯め…。


私は誤魔化すかのように小走りで二人で入ろうとしているファーストフード店に入った。


後ろから「あ、逃げた」という恭也くんの声が聞こえた。


…心臓、持たない…。


恭也くんのバカ…。



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