嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
そのお店はまあまあ人がいた。


だけど私と同じ制服を着た子たちは全くいない。


というか高校生らしき人自体いない…と思う。


私が勢いよく店内に入ったにも関らず、顔を笑顔を崩さないで「いらっしゃいませ」と言ってきてくれる店員さん。


せわしくてすいません…。


「くるみちゃん、早い」


気づけば。


大分差があったはずなのに。


恭也くんは息ひとつ切らさないで私の隣にいた。


さすが、運動部。


現役はやっぱり違うよね。


恭也くんはメニュー表とにらめっこし始めた。


私はもう決まってるから。


ここに来たら絶対に食べる物。


チーズバーガーセット。


ほんとにおいしいんだよねー。


< 77 / 186 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop