嘘と秘密~悲しいラヴァーズ~
私はスカートの裾をギュッと握った。


声が震えないように…。


「美羽の言う通りに恭也くんを信じてあげて…。」


乃愛は嬉しそうに「うん!!」と頷いた。


「くるみ、美羽。ありがとう」


かわいい笑顔でそんなこと言われたら何も言えない。


乃愛はかわいい。


そんな顔したら、私に勝ち目なんてないよ…。


「じゃ、ちょっと恭也のところに行ってきます!!」


乃愛は立ち上がると、私たちに敬礼をして教室を出ていった。


お昼ご飯はちゃっかり持って。


「乃愛って抜けてるのかしっかりしてるのか分かんないな」


美羽が苦笑いしながら言う。


そして卵焼きを口に入れた。


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