それいけヒーロー部

「会長たちは、その人たちと共闘したりはしなかったんですか?

話して暴力以外の解決方法を考えるとか…」




「あいつらが動き始めたとき、風紀や前の生徒会はそれをよく思っていなかったんだ。

言ってしまえば自分たちの不正を暴かれているようなものだからね。」



直接は言われていないけど、隠蔽を許さないというメッセージがこもった海先輩たちの活動。


関係者からしたら、嫌なプレッシャーだよな。



「だからオレたちもあいつらを支持しようとしてもうまく行かなかったんだ。

言い訳にしかならないけど…」




先輩たちも先輩たちの立場とか体裁とかがあったんだろう。


それについて外野がどうこう言えることではない。



立ち向かったところでつぶされてしまっては結局意味がなくなってしまうし。






「でも、今はもうオレがトップだ。

クソみたいなことして腐ってた生徒会を辞めてやろうと思ったこともあったけど、この時のために耐えてきた。


それは全て、オレたちの代でこの学校の薄暗い部分を払拭するためだ。」






先ほどまで暗かった会長の顔に力がこもる。


その目には意志の強い光がともっていた。






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