それいけヒーロー部
あっさり暴露されました。
軽い!軽いよ会長!
他の奴らにばれるなってマリリンに言われてるのに!
「違いますから!」
「違うのか?!」
「違います!」
「またまたー。オレにはそうだって言ったじゃん。もうばれてんだから諦めなー。」
「どっちなんだ?」
「…違わないです!」
葛西先輩と海先輩がばれてんならもうあたしがばれたところでどうってことない気もする。
副会長にとっくにばれてるのが癪だ。
副会長には自分でばらしたんだけど。
自業自得だけど。
「はぁ…マリリンに怒られる。またばらしただろって怒られる。副会長のせいだ。マリリンのデコピン食らうのやだなぁ…」
「牧村さん、本当にあの噂の覆面の中の一員なの?」
「よくあの人らの中でやっていけるよねー。どうやって入ったの?」
マリリンのデコピンの威力を思い出し、頭を抱えながらうなだれる私にそっと話かけてくれたのは女神と小動物でした。
癒し効果は抜群だ。
「副会長がかっちゃん先輩たちに囲まれているときに運悪く居合わせまして、副会長のことを助けてしまったんですよ。
その時に覆面が見ててスカウトしてきたんです。
…でも、さっきの話を聞く限りだと、本当はかっちゃん先輩がやってないって思ってたのに、覆面を釣るためにわざとかっちゃん先輩を煽って手を出させたって感じですよね?」
副会長に視線を投げれば満面の笑みで返された。
正解ですかそうですか。
「まさか女の子に助けられるとは思わなかったなぁ。
しかも顔を出してクラスと出席番号まで言ってくれたから探す手間も省けた。
大文字と葛西が覆面だろうことはほぼ確信してたけど、100%ではなかったからくるみちゃんが出てきてくれて正直幸運だったよ。」
ウインクをするな気持ち悪い。