それいけヒーロー部

「でもさ、くるみちゃん、敵だと思ってたのに本当のことを話そうとしてくれたってことだよね?

それって、オレたちのことを少なからず信用してくれたからでしょ?」




女神角田さんの煎れてくれたお茶をすすって一息つくと、副会長がそんなことを聞いてくる。

にやけた面が気に食わん。





「本当の事を言ってしまいますと、信用なんかしてなかったすよ。

ただ、副会長以外のみなさんはどの立ち位置なのかを把握したかったから鎌をかけただけです。で、あわよくばこちらの味方にと思いましてね。」




「…強かだねぇ。その強さが羨ましいよ。」



なぜかハム先輩に頭を撫でられた。

ハム先輩良い匂いする。




「これから、どう進んでいくつもりですか?」



駒井くんが会長に尋ねる。



「とりあえず、誤解がとけたってことで覆面と接触したいかな。

牧村に連絡係になってもらうことになるが、いいか?」



「それは問題ないですけど、あの先輩達が生徒会を受け入れるかどうかはわかりませんよ?」




「オレが話を通すから心配いらない。」




どこからその自信がくるのか分からないが、なにか策があるようだ。




「まぁ、とりあえず私は生徒会のこと信用しましたので、力になれるように動きますよ。

これからよろしくお願いしますね。」



「あぁ、よろしく。」




会長としっかり握手を交わすと副会長が横から手を出してきたので、それは華麗にスルーさせてもらう。


紛らわしい腹黒副会長なんかと握手なんてしてやらん。




「くるみちゃんはオレに冷たい。」




めそめそするなうっとおしい。






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