それいけヒーロー部
聞きたかった話以上の収穫があったので今日はもう帰ってもいいだろう。
と言うことで、あいさつをして生徒会室からでると、あいポン片手に生徒会室のドアの横に座り込む気だるげな美青年がいた。
「おう、遅かったな。ちゃんとお仕事してきたか?」
出てきたのがあたしだと認識すると立ち上がって頭をポンポン撫でながらそんなことを言ってきたよこの男は!
「マリリーーン!君って人はなんて素敵な男なんだ!
今すごいキュンときた!」
「それはよかったな。不整脈でぶっ倒れんなよ。」
「ぶっ倒れたら運んでね!」
「任せとけ。」
マリリンの男前度が急上昇だぜ!!
「あれ、また江橋きたの?
別に心配しなくてもオレが送って行くよ?」
続いて出てきたのは腹黒確信犯副会長だ。
マリリンとの憩いのやり取りを邪魔するな。
「マリリン早く帰ろうぜー。」
「あ、くるみ。ちょっと待て。」
副会長をスルーして帰ろうと足を踏み出すあたしの腕を掴んだマリリン。
どうしたのかと顔を上げると、あたしから視線を外して副会長を見るマリリン。
「副会長。冗談か本気か知らないっすけど、この馬鹿の面倒みんの俺なんで。アンタにはやらないっすから。」
「…江橋って――」
「マリリンかっけぇ!!俺のもの宣言すか!きゃー!しびれるぜ!!」
「はいはい。どうどう。」
「え、なんで言われてるはずの当事者がそんな反応なの。
完全にペットと飼い主にしか見えない…」
ぶつぶつ言っている副会長は放置してマリリンに戯れながら帰りましたとさ。