それいけヒーロー部

起きたら昼になっていましたとさ。







「なんで起こしてくれないのさマリリン!」


「いやだってお前爆睡してたし。」


「あれ?午前中の授業って移動教室なかったっけ?!」


「あったよ。化学で実験室行った。」


「起こせよ!!」





なんで誰もあたしを起こしてくれないの?!



せめて先生くらいは授業中初めから終わりまで爆睡している生徒がいたら起こすでしょ?!

起こしてよ先生!



いや寝てたあたしが悪いのは分かってるんだけどさ!




「で、昼飯は食わないの?」


「食べるわ!お腹すいたもんよ。」


「寝てしかいなかったのにな。」


「うるさいよ。」




マリリンと軽口をたたきながらも学校の学食へと向かう。



睡眠は意外と体力を使うって聞いたことあるしね。

お腹もぺこぺこさんなんですよ。




「あ、」

廊下に出るや否やマリリンが何かを発見したような声をあげた。



「あ?」

どうしたのよと視線で訴える。




すると、廊下の先を指さして何か言いたげな顔をするマリリン。


「あれ、お前の客じゃね?」



マリリンの指を辿ると、なぜか廊下の柱の陰からこちらを覗き見る野間沢くんの金髪が見えた。




< 11 / 344 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop