それいけヒーロー部
act2
新たな出会い
「結論から言いますと、生徒会は味方でした。」
次の日の放課後、昨日生徒会室で得た情報をヒーロー部元本部である華道部部室で海先輩たちに伝えた。
銀次郎には昨日の時点で電話で話しているから、今日の見回りは銀次郎だ。
「そうか…あいつのこと知ってんのか。」
「確かに沼田と同じクラスだったわな。今思い出したわ。」
先輩たちが一番引っかかったのはやはり退学した先輩のことみたいだ。
でも、そのおかげで生徒会の話の信憑性は高まったような気がする。
「つまり、お前はまんまと生徒会の連中に振り回されたってことか。」
「そう言うことになりますね。でも、副会長がアヤシイって言ってたのはかっちゃん先輩も含め先輩達ですからね!」
「アヤシイことにはアヤシイだろ。あいつ、かなり楽しいこと好きの愉快犯とみた。」
「その通りですねー。一応今のところ味方ですけど、気をつけるに越したことはないと思います。」
というか副会長はあたしを辱めた犯人として個人的に許さん。
味方になろうと許さん。
「ま、沼田のことは置いておくとして、羽島とは一回ちゃんと話した方がいいな。来週の頭にでも生徒会に乗り込むかー。」
「こっちから行くんですか?」
「そりゃな。
生徒会が不良につっかかるのと、不良が生徒会につっかかるんだったら、オレらが行ったほうが自然だろ。
まぁ、わざわざメンバー全部ばらす必要もないから、顔がわれてない修二と文彦は見回りな。
くるみはあんまり頻繁に行き過ぎると周りに怪しまれるから行かなくて大丈夫だろ。」
陣野くんと銀次郎はまだばれてないもんな。
何か緊急事態が起きた時のためにばらさない方向で行くんだろう。
「じゃ、月曜はオレと海で行ってくるってことで。
生徒会は白だけど警戒は解かないように。
くるみが持ってきた情報から行くと、要注意は風紀と教師だな。」
葛西先輩の言葉にうなずく。
今一番アヤシイのは断トツで風紀だ。