それいけヒーロー部
「ま、そういうことなんだよ。」
「どういうことっすか。」
「今の流れで理解できないとかなんなの?馬鹿なの?」
「馬鹿だろ。」
「それもそうだったね。」
「先輩方の会話がただの悪口なんだけど。陣野くん助けて。」
「オレの力じゃどうもできねぇよ。
くるみが馬鹿なのは変えようのない事実だ。」
「陣野くんまで敵だったわ。
銀次郎早く帰ってきて。」
馬鹿仲間がいないと寂しいぜ。
「で、どういうことなんっすかね。」
「馬鹿なお前のために簡単に説明してやろう。」
「海先輩、その前置き絶対余計だったよね。馬鹿にしやがって。」
「うるせぇちゃんと聞け。
お前は人気者の副会長様に好かれちまったもんだから、今までお前の事を石ころ程度にしか考えてなかった連中がお前を認識しだしてる。
主に2,3年の女子だがな。
お前が生徒会室に出入りしていることも知られているし、副会長と二人でつるんでるのも確実に見られてる。
お前、たぶん自分が思っている以上に身動きとりにくい状態になってんぞ。」
…なんだそりゃ。
「ちなみに、1年女子もくるみのこと注目してるっすよ。」
「え、なんで?!」
「そりゃ、江橋の隣に常にいるんだもん、注目されるのは必然だろ。」
「マリリン効果か…」
つまりさ、あたしってば全学年の女子に認知されてるっていうことなのね。
なんだそれすげえ。
女子にモテモテじゃねえか!!
「そんなに有名人になってたなんて、参っちゃいますな!」
「なんでちょっと嬉しそうなんだよ馬鹿。」
「全然参ってないっすねコイツ。」
「どうせ馬鹿なこと考えてんだよ。馬鹿だからな。」
ひたすらあたしをディスるこいつらをどうしてくれようか。