それいけヒーロー部
海先輩の解散の合図で各々帰路につく流れになったわけだが、なぜかあたしの横には海先輩がいる。
いつもみたいに葛西先輩と帰れよ。
なんなんだこの見た目だけ中学生。
誰か説明プリーズ。
「お前、今絶対にオレに対して失礼な事考えただろ。」
「そんなはずないじゃないっすか。ただなんで見た目中学生が隣を歩いているのか疑問に思ってただけっすよ。」
「充分失礼だよアホ。」
いつもこの中学生から言われている数々の暴言に比べれば可愛いもんだろうが。
「今日は江橋一緒じぇねぇんだろ?」
「そうですけど、それが海先輩と帰ることになんの関係があるんすか?」
「…1人で帰って、なんか変なのに絡まれたら大変だろ。
お前なんかあったらすぐに首突っ込んで行きそうだし。」
「絡まれたらって…あたし自衛くらいできますよ?
知ってると思いますけど。」
伊達にかっちゃん先輩たち倒してないっすよ?
「そう言う問題じゃねぇんだよ。
例えばだ、お前が一人なのを知られて女子に囲まれたとする。
そしたらお前、何にもできねぇだろ?」
「…その例えの場合、あたしは女子にモテモテってことでオッケーですか?」
「……ごめん、お前は底なしの馬鹿だったな。
こんな話をしたオレが悪かった。」
「唐突にものすごい勢いで馬鹿にされたんすけど。
え、だってモテモテじゃなきゃ女子に囲まれる機会なんてなくないですか?」
「お前はさっきの話を全然理解できてないみたいだな…
お前は今うちの学校の女子に目ぇつけられてんだってば。
女の嫉妬はこえぇぞ。
そこらへんはお前の方が分かってんだろ。」
あぁ、そう言うことか!