それいけヒーロー部
「お、授業間にあったな。」
教室に戻ると、自席で一人くつろぐマリリンが迎えてくれた。
こいつ…人の事簡単に売っておいて何をそんな涼しい顔をしているんだ。
そんな薄情者には渾身の脛キックをくらわしてやる!
「くらえ!」
「おっと、なんだよいきなり物騒だな。」
「避けんなよ!」
「いや避けるだろ。絶対痛いじゃんそれ。」
「痛めつけるための攻撃ですから!」
「んな怒るなって。」
「だってマリリンが見捨てた!」
「見捨てたわけじゃねーよ。
どうせ逃げても追いかけられるだろうし、ならさっさと渡した方が時間も体力も気力も削られないだろうと思ったオレの賢明な判断の結果だ。」
「それを世間は見捨てたと言うのです!」
「ホントごめんって。あとで牛乳買ってやっから。」
「…おいしい牛乳以外は受け付けないぞ。」
「おいしい牛乳でも特濃牛乳でもなんでもかってやる。」
「特濃は濃すぎておいしくないからいらない。」
「そーかい。…で、あいつらに何の話されたんだ?なんもされなかった?」