それいけヒーロー部
もう優しい微笑みの天使から目が離せない。
マリリンの微笑みなんてレアなのに、今日は出血大サービスだ。
「甘すぎて吐きそうなんだけど、どうしたらいい?」
マリリンの微笑みに癒されていると横で悪魔がつぶやいた。
勝手に吐いとけ。
「おいくるみ。お前今無視したな。
兄貴分であるオレを無視するとはどういうことだ。」
どういうことでもないよ。
というかいつの間にお前はあたしの兄貴分になったんだ。
「あ、また無視しやがったなこいつ。」
「…先輩、ちょっとくるみと二人にしてもらえます?」
「は?そんなことしたらお前、ここで盛る気だろ。そんなの認めん。」
「さすがにここでは何もしないっすよ。ただ、先輩が邪魔するから。」
「なんだ、オレが邪魔だって言いたいのか。」
「はい。」
「この後輩生意気なんですけど殴ってもいいかな。」
そう言いながらすでにマリリンの足をボカボカとたたいている海先輩。
帰る気はなさそうだ。
「くるみ、俺にキスされてどうだった?」
海先輩にたたかれているのにもかかわらずそのまま質問してくるマリリンのメンタルは一体全体どうなっているんだ。
「どうっていわれても…」
「嫌だった?」
「びっくりはしたけど、嫌ではなかったデス。」
素直に答えたはいいが、なかなかに恥ずかしい質問じゃないかこれ。
「くるみ、副会長とキスしたこと、俺に隠そうとしたよね。それはなんで?」
「…よくわからんけど、なんか言ったらマリリンに嫌われるかもと思って。
あと、ただ単に知られたくなかったから、かな?」