それいけヒーロー部
よく見る
先日の一大イベントを経て、どうやらあたしとマリリンは恋人という関係に収まったらしい。
らしいというのは、今までと変わらな過ぎて実感がわかないからである。
「マリリン、このチョコめっちゃうまいよ。期間限定。」
「一口。」
「え、もったいないからやだ。」
「…お前な、なら最初から言うなよ。」
「嘘だよー。一個あげるから、怒んないで。はい、あーん。」
「あー…ん。お、うまい。」
「でしょ?これは当たりだね。」
コンビニで売られていた限定のチョコレートをマリリンの口元に差し出すと、素直に口を開けてチョコが放り込まれるのを待つマリリン。
素直な天使可愛すぎかよ。
「…相変わらずのいちゃつき様で。」
教室に来ていた銀次郎からそんなことを言われる。
「銀次郎も食べる?チョコ。」
はいあーん。と銀次郎にも同じように食べさせてあげると、マリリンが銀次郎の足を軽く蹴っ飛ばした。
「痛い!痛いっすよ江橋サン!」
「お前が悪い。」
「いや、今のはくるみが悪くない?!オレ完全に被害者じゃない?!」
「マリリン、足癖が悪いですよ。銀次郎がかわいそう。」
そう言ってマリリンを見ると、頭をポカポカ叩かれた。
「うっマリリン!やめたまえ!バカになったらどうしてくれる!」
「責任とってもらってやるから心配すんな。」
「男前かよ!惚れる!」
「もう惚れてんだろうが。」
「そうでした!」
どうやら決別endは免れそうなのでよかったです。