それいけヒーロー部


「そうやって名前を出されると、確かに個性的?ですかね。

あたしとしては、仲良くしてもらえるのが嬉しいだけなので、個性的とか全然思わないっすけどね。というか、調べたって言うのは、どういった…」




「気になったから、調べた。それだけだ。」




「いやいや、それだけだって言われましても…何のために?」




「ただのオレの興味だ。」




「言い切ったよこの人!

え、でもいいんちょー、どうやって調べたんですか?あたしの近くにいましたっけ?」



「風紀委員を使った。」




やっぱりね。





「職権乱用っすよ!」


「でも、気になったから…」




…完全に私欲のために風紀委員をつかってやがるぜ。


委員長それでいいんすかね…

しかも、調べていたという事実を観察対象に教えちゃうっていうのがどうなのよ。




委員長ちょっと甘すぎないっすかね!





「いいんちょ、いいですか。

例え気になったとしても、勝手に調べたらダメです。そんなに気になるんだったら、あたしに直接聞いてください。

あたしの交友関係くらいいくらでもお話ししますから。」




委員長の目を見て話すと、そっぽを向かずに「わかった。」と言って頷いてくれた。


目をそらさずに会話をすることに初めて成功しましたね委員長!




「あと、勝手に調べられたら嫌な気持ちです。もうしないでくださいね。」



というと、ちょっとしょんぼりした様子で「悪かった。」と言ってくれた。

なんだか小学生を相手に話している気分だ。






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