それいけヒーロー部

「ちょっとちょっと、だんまりってのはないんじゃないですか?

あたし、聞きましたよね?恥ずかしくないのって?

答えていただけます?」




それでも反応をよこさない先輩にイライラする。

人の事殴ってまでここに連れてきて、言いたかったことはあたしのせいでお先真っ暗だということだけなのだろうか。


それってかなり幼稚だ。

どこの小学生だよと言いたくなる。




「せんぱーい?お口、ついてますよね?

お話しできなくなっちゃったんですかー?」




こうなったらとことん煽ってやる。

こちとら連日の風紀の監視でストレスが溜まってんだ。


それもこれもこのアホな先輩があたしを狙っているとかいう余計な案件のせい。

あたしに誠心誠意謝るまで許してやらない。




「あ、そういえば、先輩って風紀委員だったんですよね?

風紀委員がこんなアホなことしてるなんて、先生たちもびっくりだろうなー。

しかも、先輩、見た目は真面目そうだし、風紀委員やってるくらいだもん先輩の周りのオトモダチさんもびっくりしたんじゃないですか?

それとも、オトモダチさんも同じようなことしてるのかなー。


もしかして風紀委員ってみんなそんな感じなんですか?

学校では風紀を取り締まっておきながら、裏では罪犯すとか、裏切り行為も甚だしい。風紀委員の名が泣きますねー。」




「…周りは関係ない!オレが勝手にやってるだけだ!」



「でも、あたしはもしかしたらって思っちゃうなー。

先輩一人のアホな行動のせいで、周りの人たちもレッテル貼られちゃったりして。」




人間ってそういう生き物よ?







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