それいけヒーロー部

「くるみ。またそうやってお前は俺の心配事を増やすんだな。」


先輩の背中に乗っていた体を引っ張り起こされると、そこにいたのは呆れたお顔のマリリン。




「お迎えありがとう!」


「なんでお前は次から次へとたらしこんでいくの?

天然なの?
天然記念物なの?」




「なんのお話しー?」




首をかしげると盛大にため息をつかれた。




「そこの先輩、こいつになんかしました?」



「出合い頭にボディに一発食らってしまいました!」



「は!?…どれ、腹見せてみ。」



「…マリリン、ここ一応外だし、女の子に腹見せろとか絶対に言っちゃダメだと思うんだ。セクハラだよ。」



「俺はお前を心配してだなぁ。」



「顔がちょっとにやけちゃってるから。セクハラマリリン。」



「……とりあえず、こいつは風紀に突き出すか。」



「あぁ、それだけど、別にいいや。
先輩、ちゃんと反省してるし。」



「ダメ。こいつの為になんねー。

風紀委員長にもちゃんと知らせないとダメだ。」




マリリンはちょっと怒っているみたいだ。


まんまと手を出されてしまったあたしに怒っているのかもしれないな。




「そっか…。風紀委員長ともお話ししたいし、行った方がいいか。」




それに、ちゃんと風紀に話を通しておかないと、いつまでたってもあたしの監視犬がいなくなってくれない。

和解したことは話しておくべきだな。



あと、さっきのやり取りの中であった風紀委員についての動揺も見逃せないところだ。



マリリンも一緒だし、少し探りを入れてみてもいいだろう。




「先輩、ちゃんとあたしに謝ったことを報告しに行きましょう。」




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