それいけヒーロー部

「須藤先輩に襲われたらしいな。」


「あれま、情報が速いんですね。」




昨日の今日で話が通っているとは思わなかった。


それに、風紀委員長には解決したことだから反省文とトイレ掃除だけで十分ということを伝えてあるし、今までのように上に話を通さないと思っていた。




「今朝風紀の委員長から報告書を預かった。

お前がことを大きくしたくなさそうだったということも聞いている。

それでも、報告だけはしておくと言っていた。」




「今までも風紀からの報告書っていくつか上がっているんだけど、こんなにちゃんとしたのって初めてでさ、一応報告しておくって話にしては、丁寧な報告書だったよね。」




「そうっすね。

しかも、その内容が牧村に関することだったから、また牧村がなんかやったんだなって話になって…」




「それであたしを拉致しようって話になったわけですね。」




「その通り。で、今度は何をやったんだ?」




この、さもあたしが何かしでかして当然という話し方はなんとかならないんだろうか。


今回はあたし別に何もしてないし。






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