それいけヒーロー部

まだお話しをしたいと駄々をこねる副会長を教室から追い出して一息。

マリリンがとても冷たい目で見てくるんだけどどうしたらいいかな。



「ま、マリリンさん?ご機嫌斜め45度ですか…?」




…………無言で視線をそらされた、だと?!



あたしの言葉に全く反応をしてくれないなんて、初めて…ではないな。
頻繁にあるわ。でもこんなに冷たいのは初めて。



ど、どうしよう…!マリリンに、嫌われた?



「マリリン?あの、えっと、無視はよくない!」


マリリンの視界に入り込もうと体を移動させるとマリリンも反対側を向く。



「マリリン…」


これはあれだ。ふざけてやってるわけじゃない。

本気であたしを無視しようとしてる。視界にすら入れたくないほど怒っているってわけだ。



「えっと、あの、ごめん。」


マリリンが怒る時はいつだってあたしがなにかやらかした時だ。

そしてあたしは自分でそれに気づけないことが多い。


きっと普通の人の感覚より馬鹿なんだと思う。自分で言っていて空しいけど。



「……ごめんなさい。あたし自分でわかってない。だから教えてほしい。」


「…少しは自分で考えて悩め馬鹿。」



こちらに視線を向けることなく、そっぽ向いたまま小さな声で言われた。

あぁダメだ。マリリンに嫌われた…


「…ごめん。」



きっともう今までみたいに構ってくれない。

それは嫌だけど、マリリンがあたしのせいで嫌な思いをするくらいなら、我慢しよう。


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