それいけヒーロー部

にっこりと得意の笑顔で言ってあげる。


基本売られた喧嘩は買えと、先輩兼悪友に教え込まれたものでね。



「あ、そうだ。お二人さんはあたしの噂の訂正は周りの人にしなかったということで合ってますよね?怒りますよ?」



二人の先輩は頭を抱えた。



「ごごごめん!ちゃんと言ってはいるんだけどさ、オレらが言っても信憑性ってやつがなくてだな…」

「そうそう、『お前らも餌食になったのか』みたいなこと言われて、余計に噂がややこしく…」



「それはそれは…」

使えねぇ先輩方ですこと。



二人の先輩に顔をむけて話していると、その横で何かが震えているのが見えた。


何かって、たかちゃんしかいないんだけど。




「おい、たかちゃん!どうしたんだ!」


つんつん先輩の方がたかちゃんに気づき背中を叩くも反応がない。



「どうしました?

1年の女子にこんなこと言われて反論もできないんですか?あんなこと言っておいて、ひ弱っすね。」




たかちゃんの顔を覗き込んで煽ってやると、勢いよく顔を上げたたかちゃんと目が合った。



「あ、あなたはまさか、…いや、でもあの方がこんな…でも、確かに同じものを感じた…!!

あなたは、あの、スパイダーですか?!オレに魂の蹴りをくれた!!」




なんでバレたんだよ変態かよ。
…変態だったわな。



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