それいけヒーロー部
確か勇志さんの話によると、弟が学校に乗り込むかもしれないという感じだった。
それを止めてほしいと。
なぜあたしに言ってきたのか、理解しかねるがそんな内容だったはずだ。
それの計画でも立てていたのだろうか。
「単純に遊びに来てただけなんだけど、君からの電話が入って海が面白い話を聞かせてくれたからさ。ちょっとオレも関わる話だし、乗ろうかと思って。」
ニコニコ笑いながらそんなことを言う壮志さん。
けどその目は笑っていない。
「壮志さん、で名前合ってます?」
「合ってる合ってる。兄貴、オレの名前までクルミちゃんに教えてるとか、何やってんだろうね本当に。」
「壮志、今度家行くわ。」
「オッケー!兄貴には内緒にしておくね。」
あー……ごめんなさい勇志さん。あたしちょっとペロっちゃった。
「くるみ、まずはお前の話聞かせて。今日の収穫は?」
「えっと、風紀委員長と話をしまして、こちらについてくれることを約束してもらいました。」
「よくそんな簡単にいったな。」
「あたしがヒーロー部にいることはあたりをつけていたようで、今日確認されました。で、ヒーロー部がどんな意図で動いてるか聞かれたので、それも話ました。なんか、こっちに味方したいから詳しく知りたいという感じでしたね。
話す代わりに風紀のこともいろいろ聞き出しました。今の風紀で、去年から継続で所属しているのは委員長だけらしいです。他の人は、普通の感覚だったのか去年一年で愛想つかしてやめたらしいです。
で、去年までいた真っ黒だった元風紀は3年にいると。委員長が委員長になった理由も、残ったのが一人だけだったから、のようです。委員長は去年までの風紀をどうにかしたいと思って残ったらしいです。」