それいけヒーロー部

「海先輩なんだって?」


電話を切って銀次郎に返すと、とても心配した顔でこちらを見ている。銀次郎はこんなに心配してくれるのに、あの男ときたら…



「ボコられないように気をつけろ。捕まってもボロを出すな。怪我させないようにやってやれ。だそうです。」



「あー…なんというか、くるみの強さへの信頼が絶大なことは分かったわ。」


「基本的に俺と一緒に行動な。今まで通りだけど。」


「マリリン、ありがとう。もしなんかあったら、その時はマリリンは逃げてね。」


「お前を置いて逃げるほど弱くない。」


「でもマリリンはヒーロー部じゃないのに…」


「もう入ったも同然って前に言っただろ。大人しくお前は守られてろ。」





「これ以上マリリンの男前度が上がったらあたしはときめきで不整脈になるかもしれない。」


「そんときは病院に運んでやるから安心してときめけ。」



「ぐはぁ!お医者様を!」




「…お前らって本当に茶番好きよな。見てて面白いけど。」




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