それいけヒーロー部
「で、牧村はオレたちに何の用事だったの?」
「接触達成ってことは、探してたんだろ?」
「あ、そうでした。先輩方って前にヒーロー部にやられたんですよね?」
「うん。風紀の奴のこといじめてたらボコボコにされた。」
「小竹丸のこといじめてたんですよね。
本当に悪い人達だな。あんなに真面目な小竹丸をいじめるなんて。」
「小竹丸…?」
「いろいろあって一時期護衛してもらってたんです。忠犬小竹丸に。」
「あぁ、確かにあいつ忠犬っぽい。」
「というかオレたちその話牧村にしたっけ?」
「初めましての時に風紀室で話してたじゃないですか。」
「あーそうだっけね。で、何。ヒーロー部がどうしたって?」
この二人はあたしがヒーロー部のスパイダーだとは思ってないような雰囲気だな。
たかちゃんの妄言とでも思っているのだろうか。
まぁ、たかちゃんのあのテンションなら妄言だと思われても仕方ないだろうな。
この二人にはちゃんと事情を説明してこちらに手を貸してもらう。
無駄に3年を焚きつけられては困るからな。
「あの、先輩方を信頼して、お願いしたいことがあるんです。聞いてもらえますか?」