それいけヒーロー部
「お前からのお願いはそれだけか?言いふらすなって。」
「あー、あともう一つ聞きたいんすけど。いいですか?」
「どーぞ。」
「小竹丸を囲んでいた人達の名前と、その時に言っていた先輩の名前を教えてほしいんです。なんか、先輩もやられたみたいな話してましたよね?」
小竹丸を囲んでいた6人の内3人はこの人たち。
それ以外の3人の名前と、先輩の名前も聞き出して、バナナ牛乳もしっかり買って二人の先輩とはお別れした。
「くるみ、おかえり。」
「ただいまマリリン!」
「バナナ牛乳を買うのに時間かかりすぎ。なんかあった?」
「おいおい江橋、お前のそのくるみに対する心配症の具合はどうにかならんのか。この状況じゃなければただの束縛強い彼氏だぞお前。」
「くるみは問題ホイホイだからこのぐらいでちょうどいいんだよ。」
「そうそう。マリリンの優しさが身に染みる。」
「…くるみがいいなら別にいいと思うけど。で、くるみ、なんかあったの?」
「この前たかちゃんといた二人いるでしょ?その二人に会ったから話してきた。で、口止めしてきたのと、怪しい人の名前聞き出してきた。」
「……また勝手に話進めちゃって。海先輩にまた怒られるぞ。」
「いや、先手打っておけって話だったじゃん?だからいいかなって。」
「他の危険そうな人の名前聞いたってことは、こっちの事情もそれなりに話したってこと?」
「あたしがスパイダーだってことはやっぱり二人とも信じてたみたいだから話しちゃった。で、あたしのお願い聞いて?ってお願いしたらいいよって。」
「…どこの小悪魔だお前。」
「またくるみが男をたらしこんできた…」
「江橋も苦労が絶えないな。」
銀次郎がマリリンの肩を叩いて励ましているからあたしもマリリンの頭をなでておいた。