それいけヒーロー部

「失礼します。海先輩いますか。」


次の日、海先輩たちに話したようにたかちゃんの元に訪れた。

と言っても名目は海先輩に会いに来た可愛い可愛い幼馴染という設定だ。



あたしからたかちゃんに会いに来る理由がどんなに頑張っても見つからなかったから海先輩に会いに来た時偶然に見つかってしまって捕まえてもらうという計画だ。



ちゃんと事前にたかちゃんが教室にいるという情報を得てから来たからいるはず。



「お前な、2年の教室に堂々と乗り込んでくるなよ。かなり目立ってんぞ。」


海先輩の元に近づいていくと呆れた顔をされた。



「目立ってなんぼですよ。」


「でもお前沼田と江橋と孝則を手玉に取ってるってかなり有名だから2年の女子にかなり敵視されてんぞ。それに加えてオレにも関わりあるってなったら、本格的にボコられんじゃね?」



「いや海先輩とは幼馴染ってことでなんの問題もないですよ。てか、海先輩みたいな童顔中学生と仲良くしてもお姉さま方はなんとも思わんでしょう。」


「あぁ??喧嘩売ってんなら買うぞ?」


「やだもう、中学生に喧嘩なんて売らないっすよ。そんなに大人げなくないっす。」


「よし、言い値で買ってやる。表出ろ。」

「海先輩、声でかいっす。」




2年の教室の真ん中でそんな会話をしていたら、

「おい大文字!お、オレの後輩に、暴力はやめてくれ。かわいそうだろ。」



やっと釣れた。来るのが遅いっすよたかちゃん。




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