それいけヒーロー部

結論、やっぱりたかちゃんは普通の先輩の皮をかぶった変態だった。



海先輩の手を引き、教室の隅で作戦会議をする。




「たかちゃん強い。倒せない。」


「別に倒せって言ってないだろうが。仲間にすんの。そのためにはお前が孝則に慣れなきゃダメ。」


「そんなこと言ったって…正面からあれをぶつけられるの結構しんどいすよ。」


「だとしても頑張るの。」




そんな会議をしている傍ら、ツンツン先輩と刈り上げ先輩はたかちゃんを励ましていた。





「途中までは良かったと思う。やっぱり、たかちゃんの欲望を口にした時点でアウトだ。」


「蹴ってもらうのはもうちょっと仲良くなって、気の置けない関係になってからの方がいいと思うな。」


「いつになったら気の置けない関係になれる?」


「それは、たかちゃんの頑張り次第じゃないか?」


「まずは江橋を倒さなきゃダナ。」


「あと沼田もな。」


「でも幼馴染って言って大文字も結構強敵だと思うぞ。」


「あと、牧村は風紀委員長とも仲が良いらしい。」


「牧村って有名人ホイホイなのかもな…」


「…そいつらを全部倒せば牧村に蹴ってもらえるのか…?」





ちょっと向こうの作戦会議の内容が恐ろしすぎるんですけど。


なんであの二人はたかちゃんがあたしに蹴ってもらえるかどうかに対してアドバイスしてるの?


そしてみんなを倒したところであたしはたかちゃんを蹴らないよ?




「海先輩…たかちゃん怖い。」


「…それに関しては同意見だ。」



とりあえず、間違った作戦を立てている3人を止めるところから始めよう。



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