それいけヒーロー部
「ちなみに、沼田と野間沢ともやらしいことは…」
「だからしてねぇっすってば。何なんすか、あたしそんなに尻軽に見えます?そんな誰とでも遊べるような器用な人間に見えます?
こんな、ちんちくりんの寸胴の2頭身にそんな高度なことができるとでもお思いか?言ってて悲しくなってきたんですけどどう責任とってくれるんですか?」
泣くぞ!いいのか泣くぞ!
「そ、そんなに怒るなよ…というか自分で言ったことに対しての責任はこっちにはとりようがねぇよ。勝手に言って勝手に落ち込むな。」
「というか一瞬スルーしてしまったんですが、あたしのこと痛めつけようとしてたんですか?ひどい!」
「まだ痛めつけないと決まったわけではないからな。」
「え!無罪放免じゃないんですか?」
「だって後ろのお姉さんたちが怒ってっから。それにお前のこと痛めつけてやるって決めてっしな。」
「そんな恐ろしい決め事しないでくださいよ。そんでもって痛めつけられる理由もちょっとよくわかってないんですけど、あたしがいろんな人とやらしいことをしてる?から?痛めつけられる予定だったんですか?」
「それもある。」
「それもってことは別もあるんすか?」
「お前がやらしいことしようがしまいが、オレらはお前に用事があってな。」
「…あのさぁ、何をグダグダ言ってんのか知らないけど、早くしてくれない?お昼休み終わっちゃうんだけど。」
お姉さんたちがスマホを見ながら顔をしかめる。
そんなに怒った表情をキープできるのもすごい。
皺になっちゃいますけどいいんですかね。
「ま、そういうことだから、大人しく痛めつけられてくれよ。」
髪の毛引っ張られると思わなかったからびっくり。
頭皮はなかなか鍛えられないからなぁ。
「あんたさ、今までもそうやっていろんな男ひっかけてきたんだろ。」
すごく不名誉な言いがかりだ。
「お前には恨みないんだけどさ、お前の関係者に恨みがあってな。」