それいけヒーロー部

三上委員長の話では、生徒会に報告書が上がり、更に教員に上がるため、判断が下るのは2学期中には難しいとのことだった。


今回の事は集団での暴行。

被害者であるあたしの訴えもあり簡単に判断を下せる問題ではないということだ。




「くるみ、冬休み暇?」


「マリリンの為に毎日予定空けてるよ。」


「素直に暇って言え。」


「すんません。めちゃめちゃ暇っす。」




顔に張っていた大きな湿布は剥がれ、あざになっていたところはもう薄くなっている。



お前どんだけ回復早いんだよと海先輩たちに驚かれたが、昔から怪我の治りは早かった気がする。



「マリリン、一緒に初詣しよう。」


「…それより先にクリスマスじゃね?」


「え、そんなキラキラしたイベントにあたしが参加してもいいの?」


「むしろなんでダメだと思ったの。くるみは彼氏である俺に一人でクリスマス過ごさせる気なの?」


「拗ねマリリンの可愛さが限界突破してる…」


「で、クリスマスの予定は?」


「あたしの予定なんて気にしないで!マリリンのためなら何があろうと予定空けるし、むしろ最初から予定なんて入ってないし!マリリンと遊ぶ!」


「遊ぶんじゃなくてデートね。」


「で、でで、でーと!天使とデート!あたし召されるのかな?!」


「召されたらちゃんと連れ戻すから安心しろ。どこか行きたいとこある?」


「マリリンと一緒ならどこまででも!」


「……なんでお前らってずっとそんなテンションで会話できるの?江橋に関しては普段のミステリアスさ皆無だからね。ずっとただのアホの子だからね。」



海先輩が隣でため息ついてるのはたぶん幻覚だから見えてないってことにしておく。



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