それいけヒーロー部

この間はよくも


昨日のあたしの判断はどうやら間違っていたらしい。


マリリンと映画を見ている最中はもちろんあいポンさんには静かに眠りについていてもらったのだが、そのあとまた起動したら今度は通知が68になっていた。すごく引いた。




内容的にはなんでこないのよこのお馬鹿さん!みたいな感じだったからスルーしておいた。





そして次の日である今日。


いつも通りギリギリに登校して来たら青いネクタイの三人組が駐輪場に立ちふさがっていた。


つい最近一人の先輩を囲んでいたところをあたしにこの駐輪場で返り討ちにされて、無様にもあたしのあいポンに写真を収められた三年生の三人組だ。





「おはよう。この間はどうも。1年1組31番牧村くるみさん。」


三人の中で一番頭良さそうな長身黒髪が話しかけてきた。




「わーご丁寧に出席番号まで覚えて頂けたんですねーくるみ感激ー」



この人たちの弱味はすでにあたしのあいポンさんに入っているので遠慮はいらないだろう。



「で、なにか用ですか?あたし早く行かないと遅刻しちゃうんですけど?」



「……ちょっとおもしろい話を耳にしたからぜひくるみちゃんにも教えてあげなくちゃと思ってね?」



「…わー親切の押し売りってこわーい。」



「お前そのなめたしゃべり方やめろよな。聞いててイライラすんだよ。」





次に反応したのは短気っぽい短い金髪。

ずっと黙ってにやにやと様子を眺めているのは金髪ちょんまげ。




「だってイライラさせようとしてますから。作戦成功ですね。やったぜ。あ、これ長くなるんだったらちょっと友だちに電話してもいいですか?遅刻扱いにされたくないんで。」


「は?いいわけねえだろ。どうせお仲間呼ぶつもりだろ?」


「んなわけないですよ。仲間なんていませんし、いても呼ぶつもりないですから。」





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