それいけヒーロー部
「ほら、かっちゃん先輩タロー先輩カモン!」
「いや、かっちゃんと太郎はもう疲れ切って灰になったからオレが行こう。くるみちゃん、単刀直入に言うね。君の秘密を知ったからそれを黙っている代わりにオレたちの写真を削除してほしいんだ。」
ここにきてずっと楽しそうに傍観に徹していた金髪ちょんまげが口を開いた。
なんてわかりやすく簡潔なんだ。
最初からあなたが話せばよかっただろうに。
しかしまぁあたしの秘密ってなんだろう。
先輩たちを伸したことかな、職員室のおせんべい勝手に食べたことかな、屋上の合鍵作ったことかな、マリリンのノートに落書きしたことかな、あ、でもそれはもうマリリンに怒られたか。
「秘密に心当たりがありすぎてどれのことかわかりませんが、先輩達の写真なんてあいポンに入っていても困るんで別にいいですよ。」
「え、いいの?!」
「はい。先輩たちが知ったらしい秘密とやらを黙っていてくれるのなら問題ないです。もともと口封じのために撮ったものですしね。」
「オレらが嘘ついてるとは思わないのかよ?」
「かっちゃん先輩は嘘を吐く人なんですか?」
「口では何とでも言えるだろ。」
「まぁそうなんですけどね。あたしの秘密なんて、誰が知ったところであたしが怒られるだけの小っちゃい秘密しかないので、別に言いふらされても問題ないんですよ。
でも、ちゃんと言いふらす前にわざわざこうやって宣言しに来てくれた先輩たちなら、本当に言いふらしたりしないんだろうなと思いまして。」
「お前、変だな。」
「ははは よく言われます。」