それいけヒーロー部
「でも、確認しておかなくていいの?どんな秘密を知られたか。」
「確認したいんですけど、そろそろ行かないとマリリンの力でも遅刻扱いになっちゃうとおもうので、またあとで教えてくれません?あ、連絡先教えますんでそっちでもいいですよ。」
「…君って本当に自由人ね……そんなに簡単に人を信用しちゃだめだよ?」
「信用はしてないですよ?ただ、疑ってもいないってだけです。はい、早く連絡先交換しましょ?」
そしてかっちゃん先輩と連絡先を交換して教室に駆け足で向かう。
だいぶ長いこと立ち話してしまった。
ちょうど朝のホームルームが終わるころだ。
小さくなっておはようございまーすと言いながら教室のドアを開けるとみんなの目がこっちを向いた。
いやん恥ずかしい。
「やっと来たか牧村。早く座れ。次やったら遅刻にするからな。」
「え、セーフですか!やった!」
「完全にアウトだよ!今回も遅刻にしていいならするが…」
「や、ダメです!先生超やさしい菩薩のように目が細い!」
「ケンカ売ってんのかお前!いいから騒いでないで座れ!」
先生とのやり取りに周りのクラスメイトが笑ってくれる。
うむ、いつも通りのよい朝だ。
と思って席に付こうとしたらなぜかそこには銀次郎が座っていた。
「センセー、他のクラスの人があたしの席に座ってまーす。」
「くるみおはよー。お膝抱っこする?」
「断る。早く退け銀次郎。マリリンおはよう。助かったよ。」
「オレは何もしてねーよ。そいつが勝手にそこ座ってくるみが呼ばれたときに返事しただけだ。」
「とか言って、ちゃんと先生に言い訳してくれたことくらいわかってるから。ありがとねー」
「…おう。お礼はお前がどこでなにしてたかちゃんと話してくれたらいいから。」
「…わかったよ。マリリンったらあたしのこと大好きなんだから。」
「悪いか馬鹿。」
「んーん。問題なーい。」
「……センセー、この二人が先生の話聞かないでイチャついてまーす!」
「いつものことだ。野間沢はさっさと教室戻れよ。」