それいけヒーロー部


「堂々としたもんだね。この状況なら何されても対応できるとか思ってる?」


「多少は。」


「ふふ 正直者だね。」


「よく言われます。」




この無駄なやりとり完全にいらないだろ。


あたしは早く教室に入らないと余計な課題とか仕事とかやることになっちゃう。




「用件というかね、ちょっとくるみちゃんにとってマズイ噂を聞いたもんだから教えておいてあげようと思ったんだよ。」



マズイ噂……十中八九秘密ヒーローのスパイダーについてだろう。




「なんですかね、その噂って。」


「君があの覆面集団の一員になったって噂。」




ですよね。うん、そうだろうと思っていましたとも。


というか予想を裏切らなすぎて面白くもなんともないわ。


それならいっそ職員室のおせんべい勝手に食べたこと突き付けられた方が衝撃だったわ。





「あれ?あんまり驚いてない?」


「あー、まぁ最近のあたしの行動の中でばれたらマズイ話ってそれくらいしかありませんからね。ココロの準備はできてました。」


「そう。ふふ じゃあ噂の内容に間違いはないって言うことだ。」


「それ先輩が言います?あの覆面集団と先輩の前で堂々とそんな感じの話してたんですから確信はあったんでしょう?」



「まぁね。でも、誤魔化されるだろうと思ってたから拍子抜けだよ。」


「誤魔化したところで認めるしかない何かを準備済みってことですね。」


「そう言うことになるかな。やっぱり君は賢いね。」




楽しそうに笑っているが、その本性はいかがなものか。


あたしが誤魔化しても丸め込む何かを準備しているとなると、ここからの話は少し慎重に行わなければいけないだろう。


面倒この上ないなあ堅苦しいのとか大嫌いなんだけれども。




「で、あたしの弱味を握った先輩のお話ってなんなんでしょうね。」





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