それいけヒーロー部

「弱味を握るだなんて嫌だなあ。初めに言ったでしょう?教えておいてあげようと思っただけだよ。」


「そんな白々しい話は別に聞きたくないっすよ。

どうせ言うことになるんだから早く本当の用件を言ってください。」



「せっかちさんだね。」


「あなたが回りくどいだけっす。」


「まぁ、いいか。じゃあここから本題。くるみちゃん生徒会に入ってくれない?」



「あー、生徒会にね。……生徒会に?!」





なんで?!

もっとこう金出せとか誰か潰して来いとかそういう脅迫じみたこと言われるのかと思ってた!


どこをどう間違って生徒会に入ることになったんだ!




「あはは 混乱してる。」


「何のんきに笑ってんすか。

混乱するに決まってるじゃないですか。

なんであたしが生徒会なんかに入らなきゃいけないんですか。

場違いにもほどがあるでしょうが。」




「くるみちゃんは焦るとよくしゃべる人なんだね。」



「そこは本当にどうでもいいので、本題の意図を教えてください。生徒会とかマジで意味わからな過ぎて殴りますよ。」



「無表情で怖いこと言うなあ。

生徒会に入ってほしいと言っても、裏役員として入ってほしいんだ。だから普段の役員の仕事とかはしなくて大丈夫。」



「…裏役員とは?」



「情報をね、リークしてほしいんだ。」



「……は?」



「くるみちゃんが入った覆面集団の情報が欲しい人間ってこの学校に結構いるんだよ。人気者だね。」




「おかげさまで。」



「で、オレはそんな君たちの情報をもとに、いろいろと総取りにしたいなって思ってるんだよ。」






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