それいけヒーロー部


「牧村!お前あれだけ言ったのに、なにまんまと沼田と関わってんだよ!」




中庭に現れた3人組とは、かっちゃん先輩、タロー先輩、仁先輩である。


ちゃんとあのやりとりに気が付いてくれてよかった。




「先輩方、待ってました!」


「は?」



「まぁまぁ、座ってくださいよ!」



「えっと、くるみちゃん?」





困惑顔のお三方に先程のマリリンにしたのと同じ説明をした。


きっと、あの優しい3人の先輩達なら、あたしが沼田先輩と関わっているのを見れば何かしらモーションを起こしてくれると思っていた。



だからさっき購買に3人の姿が見えた瞬間にわざと大きな声で沼田先輩とお話させていただいたのだ。




「と言うことで、まんまとあたしの作戦通りに動いてくださってありがとうございます!」



「そんな賭け要素満載な計画でよくやろうと思ったなお前。馬鹿か。」



「マリリン、人生とは常に賭け事のようなものであろうが。一歩先の未来に何が起こるかなんて誰も分からないんだから。」



「その言葉そのままそっくりお前に言ってやろうか?」



「まぁ気づいてもらえなかったら直接助けを求めに行くつもりでしたけど。チャリ鍵置いてきたのはマリリンに沼田先輩のこと観察してもらおうと思っただけなんで、先輩たちはナイスタイミングで来てくれてラッキーでしたね。」



「開き直ってんじゃねぇよアホ。」






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