それいけヒーロー部

「マリリン、仲間が増えたよ!」


「よかったな。で、これからの動きは?」



「どこまでも冷静なマリリンもかっこいいぜ!」




「牧村、話し進めろ。」


「さーせん。さっきも言いましたが、情報収集です。まず、何が敵で誰を叩けば勝てるのかを知らなければ戦えません。

で、その関係で一個聞きたいことがあるんですが、かっちゃん先輩たちは、どんな理由があって沼田先輩のことを囲んでいたんですか?」




これはずっと引っかかっていたことだ。


海先輩が認めるこの先輩たちが、なんの理由もなく人に力を振るうということにどうにも違和感があった。



実際にこの3人と話していても、見た目は派手だがすごく後輩の面倒見がいいお兄さんとしか思えない。




「なんでそんな事聞くんだ?」


「だって、それがわからないと、あたしはあなたたち3人のことを心から信用することができない。」



「…理由もなく囲んでいただけかもしれないだろ。」



「大文字海って知ってますよね?」



「あ?海?知ってっけど。」



「海先輩が尊敬している人が、理由もなく朝っぱらから誰かにケンカを売るとは思えないんですよ。海先輩は馬鹿だけど人を見る目だけはありますから。」



「…くるみちゃん、大文字とも知り合いかよ。大物ばっか釣り上げてんな。」



「幼馴染ってだけですよ。で、沼田先輩を囲んであたしに伸されることになってしまった理由は?」




それからかっちゃん先輩によって語られた話は、前に一度本部で聞いた話と酷似していた。





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