それいけヒーロー部

それから、会計と書記と庶務の3人ともあいさつをして仕事に移った。



書記と庶務は同じ一年だったため、顔もなんとなく知っていた。




ちなみに、会計が二年の大塚先輩といって、ハムスターみたいな小さい女の先輩。


書記はクマみたいなでっかい男、一年の駒井くん。



庶務はメガネ女子、一年の角田さん。




「くるみちゃんの仕事は、これを1から20まで重ねていってホチキス止めすること。いい?」



「この位の単純作業なら不器用を極めるあたしでもできますねさすがに。」



「じゃ、お願いね。」




それだけ言って自分のデスクに向かう沼田先輩。



すっごいサラッとお願いされたけど、え、これって何人分あるんすか?


なんか膨大な量の紙が重なっているように見えるのはあたしだけかな。




「牧村?どうした?」



「あー…えーっと、あれ、ガッチャンコがないっす。」



「がっちゃんこって何?」



「あれです、えっと、あれ、ホチキス。」



「ふふっ くるみちゃん、ホチキスのことガッチャンコって言うの?」



「…鼻で笑わないでくださいよ。」



「んーん、可愛いなって思っただけ。渡すの忘れてごめんね。これ使って。」




…なんか、もう沼田先輩ってば完全にあたしで楽しんでますよね。

このひょろ腹黒め。





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