それいけヒーロー部
話をするなら隣に座れよ、ということで立ち上がってひょろ黒先輩を引っ張ってハム先輩の隣に移動させ、あたしと位置を交換する。
「せんべい食えよ。好きなんだろ?」
「あざます。いただきます。」
「え、なんで羽島にはそんなに素直なの?オレの時と対応違くない?」
「それはほら、ひょろ黒先輩は何考えてるかわかんないですから。」
「ひょろ黒先輩って何?」
「沼田先輩の事ですけど。ひょろい腹黒、略してひょろ黒。」
「…その呼ばれ方はものすごく不本意なのでやめてもらえる?」
「的を射ていると自負しております。」
「その自信本当にいらないから。江橋のことも変な呼び方してたし、くるみちゃんは変なあだ名つけるの好きなの?」
「感じたことをそのまま言葉に乗せただけの話っすよ。」
「え、じゃあオレのことはなんて呼ぶの?」
そこで口をはさんできたのは羽島会長。
この人はなんだか信用できる雰囲気かもしだしてるよな。
もちろん、直感だけに従って信用なんてしないけど。
「羽島会長ですかね。」
「あら、普通。」
「変な方がいいんですか?そんなみんながみんな変な呼び方しませんよ。」
「じゃあオレのことも普通に呼んでほしいんだけど。」
「それはもうひょろ黒先輩でしっくりきちゃいましたから。」
変えようがないですよ。
「というかひょろ黒先輩はハム…大塚先輩と話してたんだからこっち混ざってこないでくださいよ。ね、会長。」
「そうだな。沼田は大塚と仲よくしてればいいと思う。オレが牧村と話すから気にしなくていいぞ。
あと牧村は大塚の事ハムだと思ってんだな。」
「会長めっちゃよくしゃべりますね。」
「それほどでもあるんだこれが。すぐうるさい黙れって怒られるんだよ。」
「ヤバいこの人楽しい。」
生徒会長ってもっとお堅い人かと思ってた。
…いや、この人は選挙の時点で中華まんとか言ってたからそんなにお堅くないわ。
かなり序盤で全校生にお堅くない事ばれてたわ。