おふたり日和 ―同期と秘密のルームシェア―
今日は、久しぶりの同期飲み。
同期入社メンバーの中で飲み会担当になっている、お調子者の山田くんが、幹事になって企画してくれた。
とはいえ、同期ではない社員もたくさん顔を出している。
なぜかというと―――それは、日比野悟が参加しているからだ。
日比野悟が出席するというだけで、課長クラスの上司から新人社員まで、
『なんとか自分も仲間に入れてくれないか』
と声をかけてくる始末なのだ。
つまり、みんな日比野悟とお近づきになる機会を熱望しているということ。
それはもちろん、仕事上の理由だけじゃないわけで。
「日比野くーん、隣すわっていーい?」
色に例えるならばショッキングピンク、と断言できるほどの甲高い声をあげて、二人組の女子社員が日比野悟のいるテーブルに群がった。
田中さんと遠藤さんだ。
吉岡さんが苛立ちを隠さない表情でそちらを睨んでいる。
「あいつら、また………。
ほんと困るよね、会社に婚活しに来てるとしか思えない!
日比野くんなんて出世頭だから、玉の輿に乗ろうと必死だね」
吉岡さんが苦々しげに吐いた言葉に、私は少し笑ってしまった。
たしかにあの二人は、いつもべったりとくっついて、男性社員の品定めに花を咲かせているのだ。
あの人に彼女はいるかとか、出世しそうな男は誰かとか、見た目はどうのこうのとか、長男なのか次男なのかとか。
まあ、そういう生き方もあると思うけどね。
同期入社メンバーの中で飲み会担当になっている、お調子者の山田くんが、幹事になって企画してくれた。
とはいえ、同期ではない社員もたくさん顔を出している。
なぜかというと―――それは、日比野悟が参加しているからだ。
日比野悟が出席するというだけで、課長クラスの上司から新人社員まで、
『なんとか自分も仲間に入れてくれないか』
と声をかけてくる始末なのだ。
つまり、みんな日比野悟とお近づきになる機会を熱望しているということ。
それはもちろん、仕事上の理由だけじゃないわけで。
「日比野くーん、隣すわっていーい?」
色に例えるならばショッキングピンク、と断言できるほどの甲高い声をあげて、二人組の女子社員が日比野悟のいるテーブルに群がった。
田中さんと遠藤さんだ。
吉岡さんが苛立ちを隠さない表情でそちらを睨んでいる。
「あいつら、また………。
ほんと困るよね、会社に婚活しに来てるとしか思えない!
日比野くんなんて出世頭だから、玉の輿に乗ろうと必死だね」
吉岡さんが苦々しげに吐いた言葉に、私は少し笑ってしまった。
たしかにあの二人は、いつもべったりとくっついて、男性社員の品定めに花を咲かせているのだ。
あの人に彼女はいるかとか、出世しそうな男は誰かとか、見た目はどうのこうのとか、長男なのか次男なのかとか。
まあ、そういう生き方もあると思うけどね。