おふたり日和 ―同期と秘密のルームシェア―
「他はいないよ。二人で住んでるの」
「はあ? 男と女で、二人きりで?」
またもや唖然とした香苗に、私は「そう。そういうこと」と頷いた。
「………あんたねえ、なに考えてんのよ?」
心底呆れたように、香苗が肩を落として、はあぁっとため息を吐き出した。
「いくら会社の同期だからって、年若い男女が二人で暮らしてるなんて、どうかしてるんじゃない?」
「うーん………そうかな?」
「そうに決まってんでしょ! そんな話、聞いたことないですけど? どう考えてもおかしいって!」
香苗は昔から思ったことは何でもずけずけと口に出すタイプだ。
それが怖いとか生意気だと言う人もいたけど、私は香苗のそういうさっぱりとしたところに憧れている。
「おかしい、かな………うん、たしかに、おかしいかも」
頷きながら答えると、香苗は呆れたように眉を下げた。
確かに、もしこれが他人事だったとしたら、私だって香苗と同じように『それはおかしいでしょ!』と言うに違いない。
でも。でも、ね。
「トラと私はさあ、なんていうか、男と女とかじゃないんだよね。うーん、友達っていうか」
「はあ? 男と女で、二人きりで?」
またもや唖然とした香苗に、私は「そう。そういうこと」と頷いた。
「………あんたねえ、なに考えてんのよ?」
心底呆れたように、香苗が肩を落として、はあぁっとため息を吐き出した。
「いくら会社の同期だからって、年若い男女が二人で暮らしてるなんて、どうかしてるんじゃない?」
「うーん………そうかな?」
「そうに決まってんでしょ! そんな話、聞いたことないですけど? どう考えてもおかしいって!」
香苗は昔から思ったことは何でもずけずけと口に出すタイプだ。
それが怖いとか生意気だと言う人もいたけど、私は香苗のそういうさっぱりとしたところに憧れている。
「おかしい、かな………うん、たしかに、おかしいかも」
頷きながら答えると、香苗は呆れたように眉を下げた。
確かに、もしこれが他人事だったとしたら、私だって香苗と同じように『それはおかしいでしょ!』と言うに違いない。
でも。でも、ね。
「トラと私はさあ、なんていうか、男と女とかじゃないんだよね。うーん、友達っていうか」