クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
9、ここがお前の家 ー 悠人side
ひよこが「私……トイレ……」っと言っておぼつかない足取りでトイレに向かう。
顔色が悪かった。大丈夫だろうか?
そんな彼女の後ろ姿を見ていると、真田の顔が俺の視界を遮った。
「池野さん、酔いが回ったのかな?心配だよね?」
俺をからかうような耳障りな真田の声。
あれは酔いが回ったというよりは最初から本調子ではなかったような気がする。
「別に」
澄ました顔でそう返すと、真田は声を潜めて俺を冷やかした。
「嘘つき。台風の夜、池野さん自分の家に連れて帰ったのは誰かな?いつもの朝比奈なら、タクシー代出して“さよなら”じゃない?」
……ひよこから聞き出したな。
こいつの追及を逃れるのは容易ではない。爽やかな容姿に似合わずネチネチとしくこく聞いてくるのだ。
顔色が悪かった。大丈夫だろうか?
そんな彼女の後ろ姿を見ていると、真田の顔が俺の視界を遮った。
「池野さん、酔いが回ったのかな?心配だよね?」
俺をからかうような耳障りな真田の声。
あれは酔いが回ったというよりは最初から本調子ではなかったような気がする。
「別に」
澄ました顔でそう返すと、真田は声を潜めて俺を冷やかした。
「嘘つき。台風の夜、池野さん自分の家に連れて帰ったのは誰かな?いつもの朝比奈なら、タクシー代出して“さよなら”じゃない?」
……ひよこから聞き出したな。
こいつの追及を逃れるのは容易ではない。爽やかな容姿に似合わずネチネチとしくこく聞いてくるのだ。