クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
「……はい、すみません」
ああ~早く帰りたい。この人がいるところでこれから平穏無事に働けるだろうか。
自分がこんな切迫した状況じゃなきゃこの仕事断りたい。
数秒朝比奈先輩の視線を感じたけど、怖くて彼と目を合わせる勇気がなかった。
「彼女、僕たちと同じ高校出身の後輩だから」
「ふ~ん、そう。真田、三十分後にパリのモーターショーの打合せするからメンツ集めといてくれ。それと、これはうちのパンフのラフ。チェック頼む」
朝比奈先輩は私の話題を興味なさそうに軽く流すと、A四サイズの茶封筒を真田さんに手渡した。
「了解」
真田さんが朝比奈先輩の目を見て頷くと、朝比奈先輩は私には目もくれず私の前を通り過ぎた。
まるで、彼は冷たい風。そして、私の存在は相変わらず彼にとっては『圏外』らしい。
ああ~早く帰りたい。この人がいるところでこれから平穏無事に働けるだろうか。
自分がこんな切迫した状況じゃなきゃこの仕事断りたい。
数秒朝比奈先輩の視線を感じたけど、怖くて彼と目を合わせる勇気がなかった。
「彼女、僕たちと同じ高校出身の後輩だから」
「ふ~ん、そう。真田、三十分後にパリのモーターショーの打合せするからメンツ集めといてくれ。それと、これはうちのパンフのラフ。チェック頼む」
朝比奈先輩は私の話題を興味なさそうに軽く流すと、A四サイズの茶封筒を真田さんに手渡した。
「了解」
真田さんが朝比奈先輩の目を見て頷くと、朝比奈先輩は私には目もくれず私の前を通り過ぎた。
まるで、彼は冷たい風。そして、私の存在は相変わらず彼にとっては『圏外』らしい。