クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
「『ございます』が余計だ」

私の顔を見て頬を緩めながら朝比奈先輩がまた突っ込む。

余計だと言われても……朝比奈先輩にタメ口なんて恐れ多くてきけない。

「……すみません」

わけがわからなくて取り敢えず謝ると、朝比奈先輩が椅子から立ち上がって私に近づき、私の頭を軽く小突いた。

「何でもかんでも謝るな。ひよこの悪い癖だ」

朝比奈先輩が優しくたしなめる。

「すみま……あっ」

私がまた謝ろうとして慌てて口をつぐむと、朝比奈先輩がクスッと声を出して笑う。

「お前って見てて飽きないな。面白い」

朝比奈先輩の言葉に私は小首を傾げる。

面白い?

それってどういう意味だろう?

誉められている気がしないんだけど……。

「ひよこが朝食を食べたらここを出る」

「え?それって一緒にって事ですか……?」
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