クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
そんな私を満足げに見ると、朝比奈先輩はまた席に座って新聞を読み出した。
……美味しい。
温かくて……何故だろう、目頭が熱くなる。
朝比奈先輩の作ってくれた雑炊は優しい味がした。
☆
朝食を食べ終わると、朝比奈先輩と共に車で会社に出勤。
駐車場は人気がなくて、幸い社員には会わなかった。
私は朝比奈先輩に「ありがとうございました」と礼を述べると、逃げ出すようにすぐに車を降り、非常階段を使ってひとり一階のロビーに行くとそこからエレベーターに乗り換えた。
これでひと安心と思えば、エレベーターには朝比奈先輩が乗っていて“馬鹿だな”という目で肩を震わせククッと笑った。
……私の苦労って……一体何だったの?
息はゼーハーいってるし……。自分の間抜けさに呆れた。
ガックリと肩を落としながら朝比奈先輩の数歩後を歩いてオフィスに入ると、私は開口一番に佐藤さんと織田君に謝った。
「佐藤さん、織田君、昨日はすみません」
……美味しい。
温かくて……何故だろう、目頭が熱くなる。
朝比奈先輩の作ってくれた雑炊は優しい味がした。
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朝食を食べ終わると、朝比奈先輩と共に車で会社に出勤。
駐車場は人気がなくて、幸い社員には会わなかった。
私は朝比奈先輩に「ありがとうございました」と礼を述べると、逃げ出すようにすぐに車を降り、非常階段を使ってひとり一階のロビーに行くとそこからエレベーターに乗り換えた。
これでひと安心と思えば、エレベーターには朝比奈先輩が乗っていて“馬鹿だな”という目で肩を震わせククッと笑った。
……私の苦労って……一体何だったの?
息はゼーハーいってるし……。自分の間抜けさに呆れた。
ガックリと肩を落としながら朝比奈先輩の数歩後を歩いてオフィスに入ると、私は開口一番に佐藤さんと織田君に謝った。
「佐藤さん、織田君、昨日はすみません」