クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
心の中でそう文句を言いながら、無駄話はもう終わりだとばかりにノートパソコンをバタンと閉じて席を立ち、ミーティングルームを出ると、真田もクスッと笑って席を立ち俺の後に続く。
すぐ隣の営業課の自分の席に戻ろうとすると、珍客がいた。
「お待ちしてましたよ。朝比奈課長、会長がお呼びです。池野陽世莉さんと一緒に会長室に来て下さい 」
俺の席に足を組んで座っていた会長秘書の氷室が、シルバーフレームのメガネのブリッジを上げながら立ち上がる。
周りの営業課のメンバーは、そんな氷室を困惑しながらじっと見ている。
俺より少し背が低く、さらさらした前髪をセンターで分け、ダークグレーのスーツを一分の隙もなく着こなした氷室は俺の三つ上で同じ大学の先輩。秘書としてはとても有能な男だ。
そろそろ来るとは思っていた。
“いつ?”っと間抜けな質問はしない。こうして、氷室を差し向けるという事は今すぐという事だ。
全く、あのじいさんは人の都合というものを全く考えないんだからな。
すぐ隣の営業課の自分の席に戻ろうとすると、珍客がいた。
「お待ちしてましたよ。朝比奈課長、会長がお呼びです。池野陽世莉さんと一緒に会長室に来て下さい 」
俺の席に足を組んで座っていた会長秘書の氷室が、シルバーフレームのメガネのブリッジを上げながら立ち上がる。
周りの営業課のメンバーは、そんな氷室を困惑しながらじっと見ている。
俺より少し背が低く、さらさらした前髪をセンターで分け、ダークグレーのスーツを一分の隙もなく着こなした氷室は俺の三つ上で同じ大学の先輩。秘書としてはとても有能な男だ。
そろそろ来るとは思っていた。
“いつ?”っと間抜けな質問はしない。こうして、氷室を差し向けるという事は今すぐという事だ。
全く、あのじいさんは人の都合というものを全く考えないんだからな。