クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
「私なんかじゃあ朝比奈先輩には釣り合いません。無理があります」
私はブンブンと首が折れそうになるくらい首を横に振る。
すると、朝比奈先輩がニヤリと口角を上げた。
「そうか。じゃあ、言い方を変えよう。ひよこ、俺の婚約者の振りをしろ。お前、俺に借りがいくつもあるだろう?」
……今、ここでそれを言うの?
確かにホームレス状態の私を家においてくれたり、看病してくれたり、母の形見の指輪を買い戻してもらったりと……朝比奈先輩にはいくつも借りがある。
彼は意地悪だ。こう言えば、私が反論出来ないのを知ってるんだから。
「そんなあ。狡いですよ。それ言われたら、逆らえないじゃないですか……」
私がすねた顔で文句を言うと、朝比奈先輩はハハッと声を上げて笑いながら私の頭を撫でた。
「そうだ。男なんてみんな狡い生き物だ。肝に銘じておけよ」
頭を撫でられて嬉しいと思っている私は、真田さんの言う朝比奈先輩のペットと化しているかもしれない。
私はブンブンと首が折れそうになるくらい首を横に振る。
すると、朝比奈先輩がニヤリと口角を上げた。
「そうか。じゃあ、言い方を変えよう。ひよこ、俺の婚約者の振りをしろ。お前、俺に借りがいくつもあるだろう?」
……今、ここでそれを言うの?
確かにホームレス状態の私を家においてくれたり、看病してくれたり、母の形見の指輪を買い戻してもらったりと……朝比奈先輩にはいくつも借りがある。
彼は意地悪だ。こう言えば、私が反論出来ないのを知ってるんだから。
「そんなあ。狡いですよ。それ言われたら、逆らえないじゃないですか……」
私がすねた顔で文句を言うと、朝比奈先輩はハハッと声を上げて笑いながら私の頭を撫でた。
「そうだ。男なんてみんな狡い生き物だ。肝に銘じておけよ」
頭を撫でられて嬉しいと思っている私は、真田さんの言う朝比奈先輩のペットと化しているかもしれない。