クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】

「管理職だし、結構遅くまで仕事してますもんね」

「え？何で遅くまでって知ってるの？」

織田君がちょっと驚いた顔で私を見る。

あ……マズッた。

「そ、それは、佐藤さんと一緒にみなさんの勤務時間管理してますから」

慌てて取り繕うと、織田君は「ああ、なるほどね」っと納得したように頷いた。

「あの二人は接待とかあっても、その後会社に戻ってまた仕事をするんだよね。土日とかゴルフの予定だって入るだろうし、管理職って大変だよ。僕と三つしか違わないんだけど、ちょっと格が違うかなあ。僕もそれなりに出来る男とは思ってるけどね」

「織田君も凄いよ。私も織田君みたいにもっと英語が流暢に話せるようになりたいなあ」

「僕は帰国子女だし、英語はあくまでも手段だからね。でも、いつまでも朝比奈さん達の後ろを歩くつもりはないよ。いつか絶対に追いついてやる」