クールな王子に捧げる不器用な恋【番外編追加】
佐藤さんは私をギュッと抱き締めると、私の耳元で声を潜めた。
「朝比奈さんに大事にしてもらいなさいよ」
「佐藤さん……どうして?」
佐藤さんの言葉にハッとして目を見開くと、ニヤリとした。
「そりゃあ、気づくわよ。いつも朝比奈さん見てたでしょう?朝比奈さんも優しい目で池野さん見てるし。天上人だって王子だってなんだっていいじゃない。自分が好きならその想いを大事にしなさいよ」
『自分が好きなら』、その佐藤さんの言葉が頭から離れない。
私が朝比奈先輩を見てるのバレてたなんて……。
私はこれ以上、朝比奈先輩に深入りしてはいけない。
好きになっちゃいけない。
婚約者のフリが終われば、私達はただの上司と部下に戻る。
何も考えるな。考えちゃいけない。
辛いだけの恋ならしない方がいい。好きにならなければ傷つかずにいられる。
私は……誰も好きにならない。誰も愛さない。
自分にそう暗示をかける。
「朝比奈さんに大事にしてもらいなさいよ」
「佐藤さん……どうして?」
佐藤さんの言葉にハッとして目を見開くと、ニヤリとした。
「そりゃあ、気づくわよ。いつも朝比奈さん見てたでしょう?朝比奈さんも優しい目で池野さん見てるし。天上人だって王子だってなんだっていいじゃない。自分が好きならその想いを大事にしなさいよ」
『自分が好きなら』、その佐藤さんの言葉が頭から離れない。
私が朝比奈先輩を見てるのバレてたなんて……。
私はこれ以上、朝比奈先輩に深入りしてはいけない。
好きになっちゃいけない。
婚約者のフリが終われば、私達はただの上司と部下に戻る。
何も考えるな。考えちゃいけない。
辛いだけの恋ならしない方がいい。好きにならなければ傷つかずにいられる。
私は……誰も好きにならない。誰も愛さない。
自分にそう暗示をかける。